第5回コラム 車両の物理的損害について

自車の修理費について

 
交通事故の中でも多いのが,いわゆる物損事故です。物損事故の場合,修理費は,修理が相当な場合に適正な修理費用相当額について請求をすることができます。
修理して使用することが可能でも,修理費用が時価より高額になる場合のことを『経済的全損』といい,この場合には,時価相当額が修理費用となります。

 

修理の相当性について

 

修理費用の請求は,修理が相当な場合に請求できると説明しました。

事故で自車に傷が付いた場合,特に新車で購入して,まだそれほどの期間乗っていないような場合には,塗装のムラが心配になり,全面塗装による修理をしてその修理費全額を請求したいということもあるのではないでしょうか。または,新車を再度買い直す費用全額を請求したくなるのではないでしょうか。

 しかし,残念ながら,そのような請求をすることはできません。

現在の修理塗装方法は,その塗膜性能は新車時にされる焼付塗装と異ならないと考えられています。そして,塗装の違いも,専門家でなければ判別できない程度であれば,合理的理由のない限り部分塗装で足りるとするのが裁判例です。部分塗装では,色,光沢にアンバランスが生じるといった理由や,ベンツなどの高級外車であるなどといった理由では,全塗装の必要性が認められる合理的理由とはなりませんので,注意が必要です。

 修理が可能であるのに,新車を再度買い直す費用についても,原則として請求することはできません。自動車は,購入した時点から,その価値はどんどん減少していきます。そのため,乗り始めてそれほど期間が経っていないとしても,その自動車は,新車よりも価値は低くなります。したがって,原則修理費用の請求しかできません。また,経済的全損の場合でも新車を買い直す費用の請求は,原則としてできず,時価相当額を請求することになります。

 

車両時価の算定方法はどのようなものか

 

 自動車の時価とは,「同一の車種,年代,型,同程度の使用状態,走行距離等の中古車市場において取得するに要する価額」をいいます(最高裁判決昭和49.4.15)。

この価格の算定には,基本的には,「オートガイド自動車価格月報(通称レッドブック)」や「中古車価格ガイドブック(通称イエローブック)」などを参考に決められることになります。

納車直後のため,中古車市場において取引価格が存在しない場合には,これらの資料には価格が載っていないため,減価償却法によって決定したり,初年度登録からの年数,走行距離,類似車両の価格などから総合的に決定したりします。

 

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